MyFairOlympics

フィギュア団体戦(最終日)

2022.2.7

団体戦3日目は、ペア・アイスダンス・女子シングルのフリープログラムが行われました。

三浦・木原組は、またしても自己ベスト!
進化の真っ最中という感じですね。

「ほぼ日」では、ペアとアイスダンスの違いは、

「素朴な巨人」が「少女」をぶん投げていたらペア。
「笑顔がうさんくさい優男」が「美女」にからまれていたらアイスダンス。

とされてますが(笑)、欧米に比べると日本には巨人いません。しかも、フィギュア・スケートをやろうとする男性は、中性的な人が多い気がする。少女をぶん投げようと思ってフィギュアを始める日本人は皆無だと思います。木原選手も、もともとはシングルのスケーターでした。よくペアの選手になってくれたと思います。ケガもあったし、引退を考えた事もあったようですが、続けていてくれて本当に良かった。

昨日、「今まではペアとアイスダンスが弱かったので、団体でのメダルは夢のまた夢だった」みたいな事を書いてしまいましたが、素人から協会のエライ人まで多くの人が「強いペアさえいれば」と切望していました。ペア競技をやりたがる選手はなかなかいなかったので、私のように「もうペア競技やってくれるだけでありがたいです、団体戦に出てくれるだけで感謝です」と思っている日本人も多いとは思うのですが、本人達には「団体でメダルを取る為には、自分達が何とかしなければ」という焦りがあったかもしれません。

ショートを滑り終わった直後は跳ねるように喜んでいた三浦選手が、フリーを滑り終わった後は感極まったような表情を見せていました。団体での自分の仕事を滞りなく全う出来てほっとしていたというか、張りつめていた緊張がようやく解けたというか? シングルの選手たちにも「いい順位を残せて当たり前」という期待に伴う独特のプレッシャーがあったと思いますが、ペアの2人のプレッシャーはまた特別だったのではないかと思います。
「お疲れ様!!」と声をかけたい気分になりました。

アメリカのペアが滑り終わった後、アナウンサーが言いました。

「カナダとアメリカを日本のペアが上回っています」

夢のような言葉でした。この言葉を私は何度も何度も頭の中で反芻しました。
「カナダとアメリカを日本のペアが上回っている……上回っている……?」
今入力していても、なんだか嘘のような気分。すごい事です。感無量です。



「カナダとアメリカを日本のペアが上回っています」も衝撃的な言葉ですが、今日はもう1つ衝撃的な言葉を耳にしました。

「自分のアイディンティティよりも夢が大事」

アイスダンスの小松原尊選手の言葉です。
本人から聞いたのではなくてアナウンサーが紹介した言葉なので、日本語で言ったのか英語だったのかはわかりません。
ウィキペディアではまだ「ティム・コレト」と記載されています。アメリカ人でしたが、日本国籍を取得したのです。「アメリカ人」というのが彼のアイデンティティだったけれど、「オリンピック出場」という夢の方が大切だというのですね。日本人として取得したパスポートを手に大喜びで「(手に持っていたいから)ポケットにしまいたくない」と言っている姿は印象的でした。
オリンピックに人生を賭けている人は、本当にたくさんいるんですよね。東京オリンピックにも、そういう人はたくさんいたと思います。だから、オリンピックからは目が離せない。簡単に「中止しろ」などとは言ってほしくない……



坂本選手が滑る際には、「すっごく良い演技をしても、すっごい失敗をしても、どちらでも日本は多分銅メダル?」という状況になっていたので、冷静に見られました。 いつも通りというか、期待通りというか、安定した素晴らしい演技を見せてくれました。
そういえば、女子が滑り終わった後、5人中3人が泣き顔か半泣き、1人は修羅の形相でした。フラットだったのは坂本選手だけでした。
ちなみに半泣きの1人は昨日絶賛したカミラ・ワリエワ選手。転倒があったのが悔しかったというか悲しかったんだと思いますが、4回転ジャンプ2本決めて喜べないって意味がわからない程の高レベルです。嬉し泣きでもおかしくない演技だよ。



それにしても、日本チーム、大きなミスは一つもなかったですね。「こんな筈では……」という選手が一人もいませんでした。素晴らしい!!

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団体初メダル、おめでとうございました!!