MyFairOlympics

フィギュア・スケート女子SP

2022.2.15

アメリカのテレビ局の都合でオリンピックの競技開始時刻が決まるのは珍しい事ではありませんが、同じ競技なのに、男子は朝からで女子は夜からというのはちょっと私の記憶にはありません。アメリカ人は絶対王者のネイサン・チェン選手は見たくても、ロシアの女子選手に絶望的にかなわないアメリカ女子選手は見たくないのでしょうか……?

普通に仕事に行っても、女子シングルをリアルタイムでテレビ観戦できたのは、ロシア女子選手達のおかげ……かどうかはわかりませんが、見終わったので、気になった選手の感想を、SP順位が低い方から順に書いてみます。

30位 アナスタシア・シャボトワ(ウクライナ)
一番滑走の選手が、転んだとはいえトリプルアクセルに挑むとは(驚)。「そういう時代が来たんだなぁ」と感無量。そりゃ、伊藤みどりさんがアルベールビル五輪でトリプルアクセル決めてから30年も経つんですもんね……。

29位 カイラニ・クレーン(オーストラリア)
女子フィギュアでは唯一南半球から参加している選手だそうです。
音楽がブロンディーの"Heart of Glass"でした。

27位 朱易(中国)
美人で人気のライバル選手を差し置いて、疑惑の選考で北京五輪参加メンバー入りし、バッシングを受けていると聞きました……。
ローリング・ストーンズの"Paint It Black"で演技。ボーカル無しのバージョンでしたが、本来の歌詞は「I see a red door and I want it painted black」と始まるんですよね。「red」で朱色を連想し、blackから彼女の黒い噂を……と考えるのは後付けか(^_^;)。
団体戦とは異なり、大きなミスなく滑りましたが、フリーには進めませんでした。

26位 ヨセフィン・タリエゴール(スウェーデン)
パンツスタイルで個性的な演技。迫力あってキレもあって、良かったように思えたんだけどなぁ。
通常は、上位24人がフリーに進めますが、今回は立場が微妙な渦中のワリエワ選手を除く24人、つまり25位までがフリーに進める事になりました。26位ではギリギリOUT。残念!!



23位 アレクサンドラ・フェイギン(ブルガリア)
衣装がかわいかった。映画『ライムライト』の曲で滑っていましたが、あれは「テリーのテーマ」というんですね。バレリーナのイメージなのかな。

22位 リンジー・ファンズンデルト(オランダ)
スピードスケートでは無茶苦茶強いオランダですが、フィギュア・スケーターがオリンピックに出場するのは46年ぶりだそうです。そのせいか、とても嬉しそうな表情が印象的でした。みんながあんな顔して滑れたらいいのにな。手足が長くて、技が映えて見えました。

21位 エバロッタ・キーバス(エストニア)
衣装がステンドグラスみたいで面白いというかステキ。音楽も個性的でした。

15a

17位 ビクトリア・サフォノワ(ベラルーシ)
"Time to Say Goodbye"での演技にうっとり。「この頃のサラ・ブライトマンの声は本当に美しかったなぁ」とついつい関係ない事を……。

16位 エカテリーナ・リャボワ(アゼルバイジャン)
衣装がクジャクみたいでキレイだった!!

15位 河辺愛菜(日本)
トリプル・アクセルでの転倒は残念でしたが、他は良かったのでは?

12位 エリスカ・ブレジノバ(チェコ)
男子シングル、ミハル・ブレジナ選手の妹。チェコ語では名字が男女で異なるのだそうです。
お兄さんは残念ながら、今回はフリーに進めませんでしたが、妹さんは見事クリア。ユーリズミックスの"Sweet Dreams"でクールに滑っていました。

8位 アリサ・リュウ(アメリカ)
「ジプシーダンス」での演技。色々な選手に使われている曲。すこーしずつ好きになり、今日は「すごい好きかも」と思いました(笑)。リュウ選手の滑りも素晴らしかったです。

5位 樋口新葉(日本)
すごい! 最高に素晴らしかった!! 団体戦も良かったけれど、今回はダブル・アクセルをトリプル・アクセルに変えてきましたからね♪
トリプル・アクセル決めた時は思わず「おおーっ!」と叫んでしまいました。
最初に「一番滑走の選手がトリプル・アクセルに挑む時代か……」と驚いていましたが、終わってみれば、今日成功したのは彼女だけ。やはり難しいジャンプには変わりないようです。30年前に跳んでる伊藤みどりさんは偉大すぎます(しつこい)。
練習できれいに決めていたので、「いけるかも?」と思いましたが、やりました!!
今迄私が見た樋口選手の演技の中では一番良かったように思えたのですが、あれでも自己ベストじゃないのかー。

4位 アレクサンドラ・トゥルソワ(ROC)
「トゥルソワという4回転ジャンプを跳ぶ少女がいる」と知った時は衝撃的でした。「いや、練習で出来ても、試合で出来なきゃね」と思っていたけれど、試合でも当たり前のように跳んじゃうのを見て目を疑いました。フィギュア・ファンになって長い私ですが、日本選手以外のジュニアの選手にあんなに注目したのは初めてです。その後、雨後の筍のように4回転を跳ぶロシアの女子選手が現われて、ワケわかんなくなっちゃいましたが(爆)、トゥルソワ選手のファースト・インパクトは尋常ではありませんでした。
去年のNHK杯には来なかったし、スケートアメリカは見逃してしまったので、トゥルソワ選手を見るのは久しぶりなのですが、しばらく見ないうちに背が伸びて大人っぽくなってました。髪も赤くなっていてキリっとして強そう!! カッコいいんですが……ホント細いですね。ちっちゃくて細い選手はよくいるのですが、背もある程度高くてあそこまで細長い印象の選手というのはロシアの十代の選手だけのような気がする。拒食症だったリプニツカヤ選手を思い出しました。ロシアの女子選手は強いけど、なにかと心配……

3位 坂本花織(日本)
リンクの中央に行く前、コーチと話した後に、何かを落としてましたよね。「緊張してるのかな?」とちょっと心配になってしまったのですが、すぐ笑ってたので、「あ、大丈夫そう!」と思いました。そして、自己ベストの素晴らしい演技を見せてくれました。
「なんだ、緊張してなかったんじゃん♪」と思ったら、演技後に涙。
「演技前から緊張で泣きそうだったので、それを3分間くらいこらえて、それが一気に」との事でした。
「緊張してる?→してなかったんじゃん!→やっぱりしてたんだ!」みたいな感じですね。
緊張の中での最終滑走であの演技、さすがです。スピードあったし、コンビネーション・ジャンプも素晴らしかった!

1位 カミラ・ワリエワ(ROC)
普通の精神状態では臨めなかったのでしょう、団体戦の時のような演技はできませんでした。
それにしても……うーん、、、ロシアはどうなってるのかな。どう考えているんだろう?
そもそも、「ドーピングをしているような悪質な一部の人がいるせいで、ロシア人というだけでオリンピックに出場出来ないなんて気の毒すぎる」という事で、潔白なロシア人だけが「ロシア・オリンピック委員会」代表(?)として出ている筈なのに、それでもこんな問題が起きるのであれば、結局「ロシア人はオリンピックに出さない」という事になってしまいそうなのに。ロシア・オリンピック委員会のエライ人には、そういう危機感はなかったんだろうか? 深刻に捉えていなかったように感じます。なんか価値観が違うというか、話にならないというか、わかりあえないような気がして寂しい。ワリエワ選手の故意だろうが、不注意だろうが、アクシデントだろうが、15歳の少女がこういう問題に巻き込まれるというのは、環境が悪いと思います。雰囲気というか空気が悪いと思います。コーチなのか家族なのか連盟なのか、わからないけど、結局は国……? 文化というか、もう物差しが違うのでしょうか?