MyFairOlympics

当てにならないような、重要なような世界ランキング


2024.08.05

3年前、東京五輪の直前、私が一番楽しみにしていた競技はバドミントンでした。
自分が高校時代バドミントン部だったからですが、当時の日本代表チームの事を「日本史上最強」と思っていたせいでもあります。世界ランキングの上位に多くの日本人選手達が名を連ねていたのです。毎回、バドミントン日本代表選手達の活躍を期待していますが、前評判が高いとついつい期待も大きくなってしまいます。後に、コロナ禍のランキングが選手達の実力を正しく反映していたとは思えないという旨の記事をアップしましたが、コロナ禍でなくても意外と当てにならないのが世界ランキングだと改めて思わされたのが今大会でした。

大好きなフィギュア・スケートだったら、世界選手権を毎年観ているし、その他の国際大会もそこそこチェックしているので、力関係が大体わかります。なので世界ランキングなんて、あまり気にしません。たまに世界ランキングを見て、「あの選手がこんな上にいる」と驚く事はありますが、「ああ、あんまり強い選手が出てないあの大会でいい成績をおさめたからか」など、理由がある程度わかります。が、他の競技はよくわからないんです。

うちわ

柔道日本代表選手達の世界ランキングが低くて驚きましたが、オリンピック代表内定選手を早めに決めて、オリンピック直前の世界大会などで無理をさせていない為だそうです。たとえば、ケガをしていた阿部詩選手は既にオリンピック出場を決めていたので昨年の国際大会に出なくてすんだとの事。ただ、そのせいでランキングが下がり、シード外になり、オリンピックの2回戦で世界ランキング1位の選手と当たってしまったのでデメリットもありますね。「金メダル」しか狙っていなかった詩選手にとっては、どの山(組)でも良かったそうですが、「何らかのメダル」を狙う場合は、どの組に入るかは重要です。

謎だったのが男子バレーボール。一体どこが強いのでしょう?
ネーションズリーグ(オリンピックの直前過ぎ!)の期間中、日本の世界ランキングは4位→3位→5位→6位と目まぐるしく動きました。この大会を思い返すとモヤモヤするのですが、オリンピック出場がかかっていて本気でやっているチームもあれば、「既に出場は決まっているので、どうでもいい」と思っているチームもあった筈です。日本はオリンピック出場は決めていたけれど、オリンピックの組み分けを考えて「5位以内には入っておきたい」という微妙なスタンスでやっていたと思います。当時世界ランキング1位だったポーランド戦で主戦級の選手達を出さなかったのに、後半「うわっ、6位って、まずくない?」的に慌てて頑張ったら2位になっちゃったみたいな?(完全な憶測です)

以前の日本は「オリンピックでメダルを取る」というのが目標だったように思います。が、ネーションズリーグで2位になってしまった為、「次は金メダル」と言うしかなくなってしまったような気がするのは、気のせいでしょうか?
「メダルが目標」というチームと「金メダルが目標」というチームでは「金メダルが目標」というチームの方が注目度が高くなるし、「世界ランキング2位」という実績が更に期待を集めてしまったと思うのです。話題になったSNSの誹謗中傷も、期待の大きさ故だと思うと、ネーションズリーグがちょっと恨めしく思える私です。

そして、微妙なネーションズリーグのフワフワした世界ランキングが影響した肝心の組み分けですが、ドイツとアメリカがいるグループって、良いグループだったんでしょうか? なんかドイツって、ネーションズリーグの時と別のチームみたいだったし、イタリアより強い気さえしたのですが(言い過ぎ?)。

決勝は、ポーランドとフランスで争われるそうです。ポーランドはずっと強いと言われてましたが、本当に文字通り強いんですね。日本が惜敗したイタリアは準決勝でフランスに3-0で敗退したらしい。フランスも強かったのかー(やっぱり、どこが強いかわかりにくい)。そのフランスをドイツはフルセットで苦しめたみたいですよ。イタリアより強かったかもしれない? つまり上で書いた「言い過ぎ」というのは、あながち言い過ぎでもないかも。
ちなみにフランスは自国開催でオリンピック出場は決まっていたから、ネーションズリーグで頑張る必要はなかったにも関わらず優勝したみたいです。
うーん、フランスもポーランドもいないグループだったというのは、結局いいグループに入ったという事なのかなぁ……? 相性などもあるかもしれないし、素人が考えてわかるような事じゃないですね。

3年前、一番楽しみにしていたバドミントンは、「史上最強」の結果を残す事はできませんでした。がっかりしていた私を楽しませてくれたのは、「29年ぶりの準々決勝進出」という快挙を成し遂げた日本男子バレーボール・チームでした。
文章作るより観戦する事の方に夢中になって、あまり感想文も残せなかった東京オリンピックですが、男子バレーボール・チームの事は「忘れたくない、記録しておきたい」と思ったっけ。準々決勝では負けたけれど、ベスト8入りを決めたスゴイ試合が忘れられなかったので、敗戦のショックより「このチームのこれからが楽しみ!」という気持の方が大きかった。あの時は若いチームだったので、「あとは昇るだけ」と思ったけれど、今回はそれこそ「史上最強」と謳われた成長したチームだったので、今は今後の楽しみより「負けちゃった」という悲しみの方が大きいです。4年後……どうなるのかなぁ……。